薬を持っている男性と悩む男性
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梅毒が急増中!なぜ現代に?病気の特徴を知っておこう!

性感染症は戦後の一時期流行を見せたことがありましたが、それ以降、長期間にわたって新規感染症例は低レベルで推移する時代が続いてきました。しかし2010年あたり以降、これまでの傾向から一変し総じて性感染症の新規患者は増加傾向を見せるようになりました。とりわけ感染者数の増加が際立っているのが梅毒になります。梅毒とはトレポネーマを原因菌とする性感染症の一種で、古くは4大性病の一種とされてきました。19世紀の列強による植民地支配などの影響で、欧州から世界規模で感染が拡大し、日本においても花町では花柳病などの名前が付されていたほどです。20世紀に入り抗生物質による根治治療が発見されるまでは、鼻が剝落するなどの容貌上の著しい変調を来たしたり、脳神経に病変部が波及し発狂するなど不治の病として恐れられてきました。 梅毒の主な症状は、原因となるトレポネーマに感染後、3~6週間の潜伏期間を経て、性器などの患部に初期硬結という痛みのない腫れ物ができたり、周辺のリンパ節がはれる程度です。腫れ物は一旦消滅した後に全身に発疹(バラ疹)などの症状が出現します。発疹症状などで自覚し医療機関に足を運ぶ方が多いようです。全身に発疹が出た段階で既に全身にトレポネーマが感染していると想定するのが賢明で、さらに放置すると肝臓や皮膚にゴムのような弾力をもつ腫瘍が発生し、潰れてしまって醜い潰瘍を形成するなどの症状へと進展するようになるのです。現在ではこのような三期以降の梅毒患者は稀になっているとされていますが、放置すれば最終的には心血管や脳神経などに病変が波及し生命にかかわることになるので注意が必要です。 性行為を介在して発症する疾患なので、泌尿器科もしくは性病科を受診するのがベストです。泌尿器科などで梅毒との確定診断を受ければペニシリン系の抗生物質を投与するのが確立された治療方法です。幸いペニシリンによる治療方法は高い効果を発揮するので、適切に投与すれば治癒します。 性行為を介して感染が広がるので、予防するには避妊具の使用が基本です。梅毒患者の急増する要因として近時の外国人観光客の急増が関係していると見る向きもあります。1年間あたりの訪日外国人観光客は2,000万人を突破するに至っており、梅毒の流行地域からの外国人観光客も増加していると推測されているのです。したがって従来以上に梅毒トレポネーマに感染するリスクが高くなっているので、コンドームなど予防方法を実践することが求められます。

2019年09月15日
尖圭コンジローマは完治しない!再発を繰り返す!

人間の全身には色々な種類のイボができることは日常的によく観察されるものです。水いぼのように内部に液体を保有しており、潰れると内容液が飛散して患部をひろげたり、紫外線の影響で発生する老人性ゆうぜいやスキンタッグなどもあります。しかし性器に特異的に発生するイボとして、尖圭コンジローマという病気が重要です。主な症状は大小のイボが多発したり、小さな腫瘍がひとかたまりになって巨大な腫瘍を形成している場合もあります。発生するのは男性では亀頭や亀頭冠状溝に陰嚢、女性では膣や小大陰唇・子宮口などの性器やその周辺、男女ともに肛門周辺にも発生することがあるようです。見た目はピンク色の場合もあれば褐色を呈して黒ずんでいることもあります。触感は普通のイボでは軟らかいのが一般的なのとは対照的に、ごつごつと表面がささくれ立っているような印象です。見た目もサイズも特異的で、ニワトリの鶏冠の形に類似していたり、大小の腫瘍が凝集してカリフラワー状に成長することも珍しくありません。しかし見た目のインパクトの割には自覚症状は乏しく、せいぜい軽い掻痒感や疼痛程度で止まっていることもよくあります。類似したものにフォアダイスがあります。フォアダイスは生理現象の一種に過ぎないので、審美目的で治療する以外は放置して問題ありません。 なお尖圭コンジローマの原因はヒトパピローマウイルスに感染することです。ヒトパピローマウイルスは性器に分布しているので、直接的な感染原因は性行為のため性感染症の一種とされています。 尖圭コンジローマの基本的な治療方法は、外科切除と外用薬の二つが主要なものです。外科切除による治療方法は、肉眼的に発生しているイボ状の腫瘍をメスをつかって取り除くことになります。手術で取り除くので尖圭コンジローマのサイズが巨大化していても、少なくとも肉眼で確認できる範囲の腫瘍は取り切ることができるのがメリットです。しかし尖圭コンジローマは単なる腫瘍ではなく、あくまでウイルス感染症が母体になっています。そのため肉眼では確認できない範囲にウイルスが散らばっていることが多く完治したようにみえて、高確率で再発するのです。外科切除では限界があるので、外用薬のべセルナクリームを使用する治療方法も有力といえます。べセルナクリームは有効成分イミキモドを配合しており免疫力を活性化する作用を持っているわけです。しかし巨大な尖圭コンジローマでは治療が困難です。尖圭コンジローマは完治が難しく再発しやすいので経過観察が必須になっています。

2019年08月31日
性器ヘルペス感染症は再発を繰り返す?完治はできない病気!

性器ヘルペスは原因となるウイルスのHSVが性器に感染することで発症する性感染症の一種です。HSVには1型と2型の二種類が存在しており、主な分布場所に違いを見出すことが出来ます。つまり1型は口腔やその周辺の神経組織や上半身が中心で、2型は性器やその周辺の尿道や肛門周辺に分布しているという傾向があります。 性器ヘルペスの症状は性器や肛門周辺などに不快感や掻痒感などを自覚した後、複数の小さな水泡が発生し周辺のリンパ節が腫れるなどが主です。水泡はしばしば自壊して潰瘍を形成しピリピリした疼痛を伴います。病変部位は男性では包皮や亀頭・冠状溝、女性では外陰部や子宮頸部などです。 性器ヘルペスの感染にも、成長して性行為を経てパートナーから感染を受ける場合と、年少時に両親の唾液などを介して感染する場合の2つに分類されます。一般的に年少時にHSVに感染した場合は、初回は無症状か、もしくは軽い症状で経過することが多く、成長してから性行為を介して発症するほうがより症状は深刻です。強い痛みを伴って歩行困難になったり高熱を発して、時には無菌性髄膜炎を併発する場合もあります。 性器ヘルペスの治療方法は、抗ウイルス薬ゾビラックスなどの服用です。ゾビラックスの有効成分アシクロビルには、ウイルスのDNA複製を阻害する作用を持っているので、原因となるHSVの増殖を抑制し、水泡や潰瘍などの症状を沈静化させることができます。ゾビラックスなどの抗ウイルス薬による治療方法の有効性は確かでHSVの増殖抑制効果は高いですが、一時的に症状を沈静化させることが出来ても完治することは不可能です。病変を発生させるほどの数のウイルスを減少させることができても、腰の神経節にHSVは休眠状態で生息し続けるため体内から根絶することが出来ないので完治することは出来ないわけです。したがって性器ヘルペスは免疫力が低下したり、慢性消耗性疾患や加齢などがきっかけになって再発することが多い特徴があります。再発時も抗ウイルス薬が有効ですが、早い段階で使用するほど症状は軽くすむ傾向があるとされています。したがってぴりぴりする等の前駆症状を自覚したら、すぐに抗ウイルス薬で治療を開始すると回復が早くなるようです。 ところで年少時に罹患する水疱ウイルスが原因の帯状疱疹という病気があります。性器ヘルペスと混同されがちですが、原因が水疱ヘルペスというほかにも、帯状疱疹は左右片側の神経にそって水泡が出現し、疼痛などの症状も激しいなどの違いがあります。

2019年08月16日
男性が尿道に痛みを感じたら性器クラミジア感染症の疑いがある!

現在の日本において年間の新規患者数が最も多いのが性器クラミジアになるのは間違いありません。感染者数は100万人を超えるとの推計もあるほどで、性生活の盛んな20歳代の男女に患者数のピークが見られます。原因となるのは性行為やオーラルセックスのような性的接触行為を持つことです。クラミジアに感染している粘膜に接触すれば感染するリスクは性行為と同等の高さになっているので、オーラルセックスでも十分感染の可能性はあります。つまり感染部位は、粘膜が分布している箇所であれば場所は問わないので、感染した性器に口腔粘膜が接触すれば咽頭炎の原因にもなっています。ただしクラミジア性咽頭炎は自覚症状がほとんどなく、医師の診察を受けたときに口腔検査で咽頭の異常を指摘されることが診断のきっかけになっているのが実態です。 クラミジアは性行為やオーラルセックスが感染の原因となっているので、典型的な性感染症の一種です。性生活が旺盛な20歳代に患者のコア層が存在するだけでなく、男性と女性で症状の出現の仕方に特徴がみられます。男性では2~3週間の潜伏期間を経過した後、尿道炎の症状を訴えるのが比較的よくみられる症状です。尿道炎でもっともよく観察されるのが排尿痛になります。尿の通過道である尿道に炎症が生じることで、排尿時に炎症部位が刺激されていたみを感じるわけです。ただし排尿痛があるにしても淋病ほどいたみの程度が強くないので見過ごされる可能性は否定できません。また女性では自覚症状にとぼしく、クラミジア感染の事実すら知らないまま、不特定の男性と性交渉をもち感染を広げている可能性もあります。女性ではせいぜいおりものが増加したり、外陰部の軽いかゆみ程度の症状に止まる状況も否定できません。クラミジア咽頭炎も自覚症状に乏しく、せいぜいおりものの増加程度なので、クラミジアに感染した後も適切な治療を受けないまま長期間放置されている事例が相当数に上ると予測されています。しかし卵巣炎や卵管炎などを合併すると不妊症の原因になるので積極的に治療することが大事です。性器クラミジアには確立した治療方法があります。性器クラミジアの治療方法の主なものはジスロマック1,000mgを1日1回内服するというものです。この治療で症状は治癒し病原体も根絶できますが、自覚症状に乏しいので、感染の事実に気付かないまま治療もしない状態で放置されている可能性も否定できないので他人事と考えないのが賢明です。

2019年08月01日
女性にとってポピュラーな性病の腟カンジダとは?

助成特有の性病には膣カンジダを指摘することが出来ます。 カンジダ自体は、男女だれの身体にも生息している常在菌の一種なので膣だけでなく口腔粘膜や消化管の粘膜にも分布しているほどありふれたものです。 水虫やカビなどと同じく真菌の一種で、湿度と体温を確保できる場所に生息している訳ですが、膣はこの条件をいずれも満たすことができる環境です。 カンジダの異常繁殖の結果として炎症をきたすことが多いので女性特有の膣カンジダの原因になっている訳です。 実に日本人女性の5人に1人は一生のうちに一度はこの病気を経験するとされているほど身近な病気といわれ、常在菌の一種でもあり、必ずしも性行為がトリガーになったり感染源になっている訳でもないので厳密には性病の一種ではなく、広義の性感染症の一種として把握するのが妥当な病気といえます。 膣内の環境に問題がなければ常在菌の一種にすぎないカンジダは、他の種類の細菌類とのバランスを持しているので特に病原性を発揮することはありません。 しかるに均衡を崩して異常繁殖をきたすには幾つかの原因が想定されますが、最も重要なのは免疫機能の低下です。 典型的なのは糖尿病やガンなどの慢性的消耗性疾患の罹患です。 これらの病気では基礎的な免疫力が低下するおかげで、常在菌も異常繁殖し、粘度の高いオリモノの増加や外陰部のかゆみなどの膣カンジダ特有の炎症症状を定位するようになります。 治療方法には市販薬で外用薬のフェミニーナを使用する方法があります。 症状が沈静化すれば、市販薬の外用薬フェミニーナ軟膏で対応して構いませんが、全身に症状が見られる場合や再発した場合は市販薬では限界があるのも事実です。 そこで重症例や再発した膣カンジダでは内服薬による治療方法も検討されることになります。内服薬で主要なものには、有効成分クロトリマゾールを配合するエンペシドがあります。 カンジダは常在菌のなかでも、免疫機能が正常に機能している場合には、病原性を発揮するわけではありませんが、過労や消耗性疾患・糖尿病にステロイドホルモンの長期投与など免疫機能の低下が顕著になった状況で病原性を発揮する日和見菌に分類される微生物です。 これらの免疫機能の低下を恒常的に認める条件下では、膣のみならず口腔粘膜や消化管粘膜でもカンジダの活動が活発になり、症状が全身に波及するリスクがあります。再発を防ぐためにも、全身の免疫や栄養状態などに配慮することが重要です。 その他にも膣に直接差し込むタイプのカーネステン膣錠という薬も有効です。 カンジダはありふれた性病の一つですが、早期の治療をオススメします。

2019年07月13日
エイズ(AIDS)とHIVは違うもの!どうやって感染しちゃうの?

エイズ(AIDS)の日本語での正式病名は後天性免疫不全症候群とされています。この病気の原因となるのはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することにあります。また、原因となる感染経路には、異性間を含めた性行為が主なものですが、それ以外にも血液感染や母子感染などの感染経路のリスクも高いとされています。それというのもHIV(ヒト免疫不全ウイルス)は精液や膣分泌液ばかりでなく血液にも大量にふくまれているからです。性行為のなかでも一番リスクの高いものはコンドームなどの、避妊具を使用しない行為です。性行為自体によって性器に微細な傷が付くことで、そこから侵入経路になることもありえますが、なによりも精液や膣分泌液を相手方の対内に移行させる行為そのものだからです。 血液感染では感染者の売血などでウイルスに感染されていたり、ウイルスに汚染された血液を原材料にした血液製剤などがリスク要因になっています。また母子感染では、感染者の母親から分娩時に産道を通過するときに血液などを浴びることによる垂直感染が問題になっています。もっともHIVの感染確率は輸血による血液感染を除外すれば、通常の性行為では1回あたり0.1%と淋病などに比較すれば相当低いのが現実です。ところで狭義のHIV感染症とAIDS(後天性免疫不全症候群)は混同されがちですが、厳密には違います。HIV感染症では無症状のことも多く、感染後2週間ほど経過して感冒症状が観察される程度です。HIVウイルスは免疫細胞に侵入して、数年から10数年以上の時間をかけて、免疫細胞を破壊し次第に免疫機能を破綻させていきます。免疫機能が崩壊し所定の23種類の病気のうち、いずれかを発症した段階で初めてエイズ(AIDS)が発症したとの確定診断が下されることになります。 エイズが発見された当初は有効な治療法がありませんでした。しかしその後の研究の成果で複数の種類の抗HIV薬が開発され治療方法が確立されてからは、少なくとも先進国では死に至る病との認識は過去のものになりつつあります。治療方法の主眼は複数の抗HIV薬を組み合わせた、多剤併用療法が中心になっているのです。依然はエイズが発症した段階で抗HIV薬の投与が検討されるのが一般的でしたが、最近ではより早い病期の進行状態で多剤併用療法の開始が検討されるようになるなど、より洗練された治療方法の確立のための研究が進んでいるようです。

2019年07月02日