• ホーム
  • エイズ(AIDS)とHIVは違うもの!どうやって感染しちゃうの?

エイズ(AIDS)とHIVは違うもの!どうやって感染しちゃうの?

2019年07月02日
薬を飲む男性

エイズ(AIDS)の日本語での正式病名は後天性免疫不全症候群とされています。この病気の原因となるのはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することにあります。また、原因となる感染経路には、異性間を含めた性行為が主なものですが、それ以外にも血液感染や母子感染などの感染経路のリスクも高いとされています。それというのもHIV(ヒト免疫不全ウイルス)は精液や膣分泌液ばかりでなく血液にも大量にふくまれているからです。性行為のなかでも一番リスクの高いものはコンドームなどの、避妊具を使用しない行為です。性行為自体によって性器に微細な傷が付くことで、そこから侵入経路になることもありえますが、なによりも精液や膣分泌液を相手方の対内に移行させる行為そのものだからです。

血液感染では感染者の売血などでウイルスに感染されていたり、ウイルスに汚染された血液を原材料にした血液製剤などがリスク要因になっています。また母子感染では、感染者の母親から分娩時に産道を通過するときに血液などを浴びることによる垂直感染が問題になっています。もっともHIVの感染確率は輸血による血液感染を除外すれば、通常の性行為では1回あたり0.1%と淋病などに比較すれば相当低いのが現実です。ところで狭義のHIV感染症とAIDS(後天性免疫不全症候群)は混同されがちですが、厳密には違います。HIV感染症では無症状のことも多く、感染後2週間ほど経過して感冒症状が観察される程度です。HIVウイルスは免疫細胞に侵入して、数年から10数年以上の時間をかけて、免疫細胞を破壊し次第に免疫機能を破綻させていきます。免疫機能が崩壊し所定の23種類の病気のうち、いずれかを発症した段階で初めてエイズ(AIDS)が発症したとの確定診断が下されることになります。

エイズが発見された当初は有効な治療法がありませんでした。しかしその後の研究の成果で複数の種類の抗HIV薬が開発され治療方法が確立されてからは、少なくとも先進国では死に至る病との認識は過去のものになりつつあります。治療方法の主眼は複数の抗HIV薬を組み合わせた、多剤併用療法が中心になっているのです。依然はエイズが発症した段階で抗HIV薬の投与が検討されるのが一般的でしたが、最近ではより早い病期の進行状態で多剤併用療法の開始が検討されるようになるなど、より洗練された治療方法の確立のための研究が進んでいるようです。