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梅毒が急増中!なぜ現代に?病気の特徴を知っておこう!

2019年09月15日

性感染症は戦後の一時期流行を見せたことがありましたが、それ以降、長期間にわたって新規感染症例は低レベルで推移する時代が続いてきました。しかし2010年あたり以降、これまでの傾向から一変し総じて性感染症の新規患者は増加傾向を見せるようになりました。とりわけ感染者数の増加が際立っているのが梅毒になります。梅毒とはトレポネーマを原因菌とする性感染症の一種で、古くは4大性病の一種とされてきました。19世紀の列強による植民地支配などの影響で、欧州から世界規模で感染が拡大し、日本においても花町では花柳病などの名前が付されていたほどです。20世紀に入り抗生物質による根治治療が発見されるまでは、鼻が剝落するなどの容貌上の著しい変調を来たしたり、脳神経に病変部が波及し発狂するなど不治の病として恐れられてきました。

梅毒の主な症状は、原因となるトレポネーマに感染後、3~6週間の潜伏期間を経て、性器などの患部に初期硬結という痛みのない腫れ物ができたり、周辺のリンパ節がはれる程度です。腫れ物は一旦消滅した後に全身に発疹(バラ疹)などの症状が出現します。発疹症状などで自覚し医療機関に足を運ぶ方が多いようです。全身に発疹が出た段階で既に全身にトレポネーマが感染していると想定するのが賢明で、さらに放置すると肝臓や皮膚にゴムのような弾力をもつ腫瘍が発生し、潰れてしまって醜い潰瘍を形成するなどの症状へと進展するようになるのです。現在ではこのような三期以降の梅毒患者は稀になっているとされていますが、放置すれば最終的には心血管や脳神経などに病変が波及し生命にかかわるこ

とになるので注意が必要です。

性行為を介在して発症する疾患なので、泌尿器科もしくは性病科を受診するのがベストです。泌尿器科などで梅毒との確定診断を受ければペニシリン系の抗生物質を投与するのが確立された治療方法です。幸いペニシリンによる治療方法は高い効果を発揮するので、適切に投与すれば治癒します。

性行為を介して感染が広がるので、予防するには避妊具の使用が基本です。梅毒患者の急増する要因として近時の外国人観光客の急増が関係していると見る向きもあります。1年間あたりの訪日外国人観光客は2,000万人を突破するに至っており、梅毒の流行地域からの外国人観光客も増加していると推測されているのです。したがって従来以上に梅毒トレポネーマに感染するリスクが高くなっているので、コンドームなど予防方法を実践することが求められます。