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B型肝炎は性行為でも感染するって知ってた?

2019年10月13日

肝炎には脂肪肝などの器質的要因だけでなく、ウイルス感染が重要な原因として認識されています。ウイルス性肝炎を引き起こすウイルスには幾つかの型があることが知られており、それぞれに特徴を持っています。例えば熱帯地域では流行地域もあるA型肝炎では主に急性肝炎として経過し治癒するのがほとんどです。汚染地域での飲食物摂取が原因となるE型は致死率が高いもののやはり慢性化することはありません。これに対してB型肝炎は一度感染して発症すると、大半は治癒しますが、一部は慢性肝炎に移行し肝硬変や肝細胞ガンなどに進展することが珍しくありません。

B型肝炎の発症原因はHBV(B型肝炎ウイルス)に感染することにあります。HBVに感染後1~6ヶ月ほどの潜伏期間を経て、食欲不振や全身倦怠感・吐き気などの症状が出現し、黄疸や褐色尿など肝機能障害も同時に観察されるようになります。これが急性肝炎の状態で1~2ヶ月ほど過ぎると回復期間に入り、大半は治癒します。しかし完全にHBVが排除されないと慢性肝炎に移行し、自覚症状もなく肝機能にもほとんど異常をすごさない無徴候性のまま経過します。そのうちの一部が肝硬変や肝細胞ガンに移行することになります。

B型肝炎の治療方法は急性期では安静を保ち、輸液点滴で自然にHBVが排除されるのを待ちます。これに対して慢性肝炎に移行した場合、肝機能を庇護する薬やインターフェロンなどの抗ウイルス薬の投与などが行われます。しかしHBVを根絶させる治療方法は事実上確立されておらず、長期間にわたる経過観察が必要です。ところでB型肝炎の原因となるHBVの主な感染経路は、注射針の使い回しと輸血にあります。具体的には注射針を十分消毒しないまま予防接種を実施したり、HBVに汚染された輸血を受けるなどの感染経路で罹患するのが典型的です。これは血液中に原因ウイルスが大量に分布しているからです。しかしHBVの主な感染経路のひとつには性行為も含まれていることはあまり知られていないようです。精液や膣分泌液にもHBVは大量に含まれているからです。したがって狭義の性行為はもちろんのこと、オーラルセックスでも感染の恐れがあります。性行為もオーラルセックスも共に、HBVを含んだ体液を相手の体内に移行させる点で共通しており、危険性も同等レベルにあると考えて合理的だからです。B型肝炎も性感染症の一種との認識を有しておくことは、感染リスクを軽減するためにも重要です。